むかし、張り板という大きな板がどの家にもあり、大活躍したものでした。1950年ごろまで多くの家では、蒲団にシーツをするという習慣がまだ定着しておらず、蒲団にじかに寝ていたために、蒲団が汚れ、シラミ、ノミ、南京虫などが蒲団に付き大変不潔でした。そのため、夏の時期に蒲団の外側をはいで、洗ってから糊をつけて張り板に貼り付け乾かし、綿は、蒲団屋さんに打ち直しをしてもらいました。また着物の洗い張りにも張り板は、使われました。
張り板も次第に日常生活の向上、洋服の普及により本来の役目を終え、私の小さい頃など、それを滑り台代わりにして遊んだのを覚えています。