駅の思い出

昭和の駅 イラスト

今では、ほとんどの駅の改札はICカードをかざすだけで通過できますが、ほんの少し前までは、紙の切符を駅の窓口で購入して、入場の際改札で駅員さんにその切符に鋏を入れてもらい通過したものです。カチカチという小気味よい鋏の音は今でも心地よく耳に残っています。その鋏の切り口の形は駅によって違い、どこの駅で入場したかがわかるようになっていたそうです。また、定期券を携帯していたものは、駅員さんに見せるだけで通過できるのですが、私など、どうかすると定期券の期限が切れているのを知らないで通過してしまったことがあります。恐らく駅員さんも堂々と定期券をかざすので見過ごしてしまったのでしょう。ところが、期限切れを知ってて、改札を通過しようとすると、必ず「お客さんちょっと」と声を掛けられてしまったものです。態度に出ていたのでしょう。
またこの頃は、当然携帯電話などなく、駅でうまく待ち合わせができないときなど、駅の〈伝言板〉で「どこどこへ先に行っている」などの伝言を残したものです。中には、暗号のような秘密めいたものがあり、伝言をみるのも楽しみでした。
デジタルの時代になり、その進歩は目を見張るものがあります。駅の改札など、無人化して、しかも早く、そして正確になっています。しかし、デジタルの時代なっても、待ち合わせに遅れてくる人は遅れてくるので、人の性格は簡単には変わらないようです。

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