きもだめし


今も昔も怖い物を見に行こうなどと言う、やせ我慢の人間がいるものです。小学生の頃、真夏の暑い頃に、「今晩、お墓で「きもだめし」をやろう」とガキ大将の一言で仕方なく参加することになります。欠席しようものなら学校で何を言われるかわからないからです。皆、平静を装っていますが、寒い時のように足元が落ち着きません。自分の番が来るまでに夕立でも降ってこないかなどと思っているうち、いよいよ私の番です。缶カラにろうそくを立て、懐中電灯がわりにします。この時ほど、自分の感性が研ぎ澄まされていたことはなかったでしょう。恐る恐る前に進みます。お墓からスウーと誰かが出てきそうです。その時です。「オギャオギャ」と赤ちゃんのなぎ声へが聞えてきました。予想しなかった音に、私は、転げるように皆の元に走りました。猫の鳴き声でリタイアしたと、皆に後後まで笑われたのはいうまでもありません。。



 
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